今回もsp混成軌道!
前回もsp混成軌道について教えたね。前回の記事はこちら→「薬学部1年前期で習う#2~sp混成軌道~」
また?とも思ったかもたけど、sp混成軌道は1年生前期の最難関である共鳴を理解する上ではもう少し知識が必要なんだ。
その理解度を確かめるためだとと思ってみてね。
それじゃ今回もやっていこう!
そもそも共鳴とは?
まず共鳴についてほんっとに軽く説明すると
下の画像のように書くことが出来るベンゼンが、2重結合と単結合があるのにどうしてきれいな正6角形になるのかを説明するために使うんだよ。
※2重結合は単結合よりも短い
この共鳴というのは、1年生前期の最難関かつ最重要なのでしっかり理解するためにその基礎であるsp混成軌道をここからやっていくよ
sp混成軌道とその見分け方
sp混成軌道を簡単に説明すると、s軌道とp軌道が混ざって成り立っている軌道だよ
混成軌道というのは3つあって
1つのs軌道と、3つのp軌道が混ざったsp³混成軌道。(図1)
1つのs軌道と、2つのp軌道が混ざってsp²混成軌道。(図2)
1つのs軌道と、1つのp軌道が混ざってsp混成軌道。(図3)
そしてこのsp³混成軌道とsp²混成軌道とsp混成軌道を見分けるコツは
単結合だとsp³混成軌道
2重結合だとsp²混成軌道
3重結合だとsp混成軌道
と、いう感じだよ。これだけで、基本的な問題には対応できるよ
あんまり理解できない人は、こちらを読むといいよ→「薬学部1年前期で習う#2~sp混成軌道~」
σ結合とπ結合
原子同士の結合にはその原子同士が結合している軌道によって違った結合の名前があるだ
sp混成軌道同士の結合はσ(シグマ)結合
p軌道同士の結合はπ(パイ)結合
σ(シグマ)結合の方がπ(パイ)結合より強い結合なんだ
sp混成軌道と結合の角度
混成軌道の違いによって結合と結合の間の角度は異なるんだ。
sp³混成軌道は109.5度 sp²混成軌道は120度 sp混成軌道は180度
という感じだから覚えておいてね
電気陰性度と双極子モーメント
この原子同士の結合には、原子それぞれの電気陰性度によって電子を引っ張る力が違うから結合に偏りが出るんだ。
つまりどういうことかというと、力が強い方に電子が引っ張られるということだよ。
その偏りを双極子モーメントという
S性の差による結合の距離と強さ
S性とはs軌道がp軌道に比べてどのくらい入っているかを表す言葉だよ
S性の差による結合の距離の違いは、sp³混成軌道>sp²混成軌道>sp混成軌道の順番になっているんだ
そもそも結合の長さは、単結合>2重結合>3重結合 と高校生の時習ったと思うけどそれをもう少し深張りしたのが、s性だね
さいごに
このような記事をこの「アスピリンブログ」では上げています。
他にも、現役薬学生ならではのエンタメ記事や自分が習ったこと、薬学に入りたい高校生に向けてのアドバイスなど薬学生のためのブログを書いています。
もしよかったら別の記事も見て行ってください(^o^)♪
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