薬学物理入門 単位と指数変換

こんにちは、carbonです。

今回は単位による指数の変化についてい解説していきます。

薬学物理の問題は単位がすべてといっても過言ではないです。しっかり学習して解けるようにしましょう。

単位の大きさと接頭語

薬学ではSI基本単位7種類が必要になります。SI基本単位については別に記事があるのでそちらも参考にしてみてください。

薬学で必要な接頭語は下記に記す種類です。大小の順番と、指数がいくつなのかをしっかり覚えましょう。

T(テラ)= 1012

G(ギガ)= 109

M(メガ)= 106

k(キロ)= 103

d(デシ)= 10-1

c(センチ)= 10-2

m(ミリ)= 10-3

μ(マイクロ)= 10-6

n(ナノ)= 10-9

p(ピコ)= 10-12

薬学で学習する新たな単位

薬学ではこれまで習った単位以外に下記に記すような非常に重要な単位があります。数はそれほど多くありませんし、意味が分かればさほど難しくないので頑張って覚えましょう。

1ppm ⇒ 溶液1L中に溶質1mg  1mg × million = 1kg ≒ 1L

1ppb ⇒ 溶液1L中に溶質1μg   1μg × billion = 1kg ≒ 1L

1w/w% ⇒ 溶液100g中に溶質1g  ※質量パーセント濃度

1w/v% ⇒ 溶液100mL中に溶質1g 

1v/v% ⇒ 溶液100mL中に溶質1mL

実際に問題を解いてみよう

これまでの説明をふまえて実際に問題を解いてみましょう。

(1) 10.0ppm塩酸のは何g/Lか答えなさい。

(2) 水酸化ナトリウム400mgを溶かした水溶液1Lは何w/v%か答えなさい。

Point:どこの単位がどのように変化しているのかを考える。

(1) ppm=mg/Lであることから単位変化に着目すると、分母がmg⇒gとなっているため、

mg=10-3g

10.0ppm=10.0mg/L=10.0×10-3g/L

となり、整理して1.00×10-2g/Lであることが分かる。

(2) 水酸化ナトリウム400mgを溶かした水溶液1Lの濃度は、400mg/L(ppm)であることが分かる。w/v%=g/100mLであることから単位変化に着目すると、分母がmg⇒g、分子がL⇒100mLとなっているため、

mg=10-3g

L/10=100mL

400mg/L=400×10-3g/L=400×10-3÷10g/L

となり、整理して4.0×10-2g/Lであることが分かる。

まとめ

いかがでしたか。

分母と分子のどちらに10の何乗をかけるのがいいのか、はじめのうちは混乱するかもしれません。問題文や計算によって出した値がどういった単位で、ゴールはどういった単位なのかをしっかりと意識することで、混乱は軽減します。

単位の練習問題を作成したのでぜひ解いてみてください。

これからも薬学の勉強を一緒に頑張りましょう。

~練習問題作成中(近日公開)~

薬学物理基礎
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